M&A手順の流れとプロセス

このページでは、M&Aの一般的なプロセスと流れを説明いたします。M&Aの一般的な流れを参考に、担当者であるあなたが注意しておかなければならないポイントをぜひ押さえておいてください。

M&Aに外せない13段階のプロセス

売り手企業や買い手企業のおかれている状況などによって、プロセスや流れが前後したり追加されたりすることもありますが、基本的なM&Aの流れは次の13段階のプロセスとなります。

仲介会社の決定まで

STEP
1

M&A戦略の策定・
目的の明確化

M&Aはあくまでも手段であって、M&Aをすることが最終的な目的ではありません。まずはじめに「どうしてM&Aをするのか?」「その目的は何なのか?」を明確にしておくことが重要です。M&Aの戦略を策定する際には、目的を明確化するだけでなく、その目的をM&Aに携わるチーム全体にしっかりと浸透させることも忘れないようにしましょう。

STEP
2

M&A仲介会社の選定

M&Aの相手先企業を探すためには、御社のつながりだけでなく、もっと幅広いネットワークを活用する方が効率的です。それはM&A戦略の選択の幅を広げるだけでなく、担当者であるあなたの負担を軽くすることにもなります。そのためには信頼できるM&A仲介会社を選ぶことが大切なポイントとなります。

STEP
3

NDAとFA契約の締結

信頼できるM&A仲介会社が見つかれば、次はNDA(Non Disclosure Agreement)といわれる機密保持契約と、仲介会社が行う業務の範囲や報酬などを決めるFA(ファイナンシャルアドバイザリー)契約を締結します。この契約を結ぶことでM&A仲介会社はアドバイザーとして正式に就任することになります。

STEP
4

M&Aスキームの決定

M&Aを進めていくにはスキーム(計画・体系・枠組み)を決定する必要があります。中小企業同士のM&Aでは株式譲渡か事業譲渡のどちらかが採用されることが多いのですが、法律や財務などの面で複雑なケースがたくさんあります。M&Aアドバイザーを中心に弁護士や税理士とも連携を取りながら進めていくようにしましょう。

リストアップ・案件の絞り込み

STEP
5

事業分析・業界調査

M&Aの最大の目的は売り手企業と買い手企業のシナジー効果(相乗効果)をできるだけ引き出すことです。その目的のためにはM&Aの相手候補の強みや弱みを十分に理解するのはもちろんのこと、提携企業が所属する業界の特徴やメリット、デメリットなどもしっかりと調査するようにしましょう。

STEP
6

企業名を非公開とした
紹介資料の提示

M&Aの相手企業として条件に合いそうな案件があれば「ノンネームシート」といわれる紹介資料を相手に提示します。ノンネームシートはM&Aの意思があるかどうかを確認するためのもので、相手企業に特定されないように概略のみの一次情報だけが記載されています。

STEP
7

ネームクリア

買い手候補の企業に打診をする前には、必ず「ネームクリア」という経営に関する情報を相手側に開示して問題ないかの確認をします。これは交渉の段階でM&Aの噂が広まり、従業員や取引先、金融機関などに不信感を抱かせてしまうことで起こりうる様々なリスクを避けるためのものです。

STEP
8

企業概要書の提示

M&Aの相手を探す際に必要となる書類として、いろんな角度からデータの分析をおこない、その結果をまとめた「企業概要書」があります。この企業概要書は買い手候補となる企業に正確な情報を把握してもらうことが基本ですが、自社の現状を再度確認することができる資料でもあります。

交渉からM&A契約の締結

STEP
9

トップ面談

トップ面談とは売り手と買い手の経営者が初顔合わせをするプロセスです。大企業同士のトップ面談はセレモニー的な色合いが強いのですが、中小企業などの場合は、両社トップの価値観や思いを確認するうえでとても重要なプロセスになります。お互いに共感し合える面談であれば、これから先は本格的な交渉段階に進むことになります。

STEP
10

意向表明書の提出・
基本合意書の締結

無事にトップ面談を終えると、次は条件面の調整に入ります。まず買い手企業は、買い取りの方法や価格などの諸条件が書かれた「意向表明書」を提出します。それから売り手と買い手双方の合意条件などが書かれた「基本合意契約書」を締結することになります。このステップを終えると基本合意契約を締結した相手とのみM&Aの交渉を約束する独占交渉権が発生することになります。

STEP
11

デューデリジェンスの実施

デューデリジェンス(買収監査)は、最終譲渡契約書を締結する前の重要なプロセスになります。このステップでは買い手企業がこれまでのプロセスで得た財務内容などの情報が正しいかどうかを専門家に依頼して確認をすることになります。ここで問題がなければ、いよいよ最終譲渡契約の締結へと進みます。

STEP
12

最終譲渡契約の締結・
クロージング

買い手と売り手の双方の合意のもとM&Aをすることが決まれば「最終譲渡契約書」を締結します。このタイミングでは決済関係の手続きまで一緒に行われることは少なく、譲渡対価の決済や株券や会社代表印などの引き渡しなどがすべて終了して、はじめてクロージングとなります。

STEP
13

PMIの実施

PMI(Post Merger Integration)とはM&Aを実施したあとの統合作業のことです。最終譲渡契約書の締結を経てクロージングしたからといってM&Aが終了したと勘違いされがちですが、これからM&Aの本番が始まるといっても良いでしょう。1~13の各プロセスでは「クロージング後に何をするべきか?」を常に考えながら作業を進め、M&A成功の最大ポイントであるPMIに備えておくことが大切です。