日本M&Aセンター(専門M&A仲介会社)への相談事例

日本M&Aセンターみそうパートナーズ

会社の行く末を左右するM&A。その重要な業務を依頼するM&A会社選びは、慎重に行うべきです。
そのポイントは、自社のM&Aに対する考え方や条件などを踏まえた上で選択すること。超大手とまではいえない弊社には、M&Aの「仲介」を専門とする会社がベストかも…。このような思いもあり、マッチング率が高そうな仲介主体のM&A会社も訪問することにしました。

今回ご報告するのは、専門M&A仲介会社「日本M&Aセンター」。この会社は、仲介メインの会社の中でも有名で信頼性も問題なし。持っている買い手企業の数が多いので、早めに買い手候補が見つかりそうな予感がしました。

実際に訪問し相談してみた結果、確かに中堅・中小企業の実績が豊富だということが判明。その実績を含め、担当者の回答などをまとめましたので、じっくりとご覧ください。

訪問前の対応

日本M&Aセンターのホームページを見て、電話で問い合わせを行いました。
電話で「M&Aを検討している」と伝えたところ、感じのいい担当者が対応してくれました。
電話で社名と業種、売上や利益などを伝え、また以下の二点を確認されました。

  • 電話口が会社の代表者本人かどうか
  • M&Aを検討している背景はどのようなことか

その後詳しい話を、ということになり、アポの取り付けとなりました。

秘密を守る小さな気遣いが
素晴らしい

はじめの問い合わせ時点から、情報の取扱いにはしっかりと気を配った対応をしており、情報漏洩がないように徹底しているとのこと。

たとえば、顧客先のオフィスを訪問する際、受付では「日本M&Aセンター」の名前を名乗らないとのこと。これは、社員に気づかれないようにするため。

また郵送書類なども、日本M&Aセンター名義では送らないなど、秘密保持に徹底しており、このような細かな気遣いが信頼できると感じました。

対応してくれたのは誠実で信頼できそうな担当者!

約束していた時間に、私ともう1名で訪問。対応してくれたのは、入社して3年間経つというTさんでした。
慶応大学法学部卒業後、大手都市銀行に7年勤務。にもかかわらず、やりがいを求めて転職したという経歴の持ち主です。

Tさん個人の成約実績は、年に10件程度。月に40~50人の見込み顧客に会い、実際には、1~2社の仲介契約を締結するとのこと。ちなみに、会社全体での年間成約件数は、昨年は250社、今年は300社程度を見込んでいるそうです。

成長し続けている会社だとわかり私も一安心。「日本M&Aセンターの仕事にやりがいを感じている」というTさんは、このあとの質問にもていねいに答えてくださいました。

正直に、真っ直ぐな対応をしてくれる
信頼できる担当者!

担当してくれたTさんは、まじめで正直、かつ実務経験豊かな優秀な人物!このような担当者にはなかなか巡り合えないかも…というほどの好印象。
「人のためになるM&Aアドバイザーに就きたかった」というTさんの誠実さは、会ってすぐにわかりました。

M&Aという「初めての上に失敗できない」大きな決断には、信頼できる担当者が非常に重要。M&Aにおいて、たくさん目利きをしてきた信頼できる相談し伴走してくれるパートナーがいる重要性を気づかせてくれました。

顧客層、サポートなど特徴やサービス内容をチェック!

メインの顧客層は2種類

引退を希望する70代の創業社長

「社長から引退したいけれど、息子がいない」もしくは、「息子が社長を継がない」。このような悩みを抱く社長は、70歳代を超える社長全体のおおよそ7割を占めているそうです。このような創業社長がM&Aを決意するまでの流れについて伺いました。

  • 1.「息子に継がせるか」を判断する。
  • 2.「従業員に継がせるか」を判断する。
    ただし、銀行借入の個人保証の問題がネックとなり、銀行が首を縦にふらない場合が多い。
  • 3.1も2も不可能な場合、最後の選択肢として日本M&Aセンターに相談する。

このような「後継者問題」は、経営者にとって切実な問題。子供が少なく、また自由な職業を選択する現代では、今後も避けられない問題であると実感しました。

事業意欲のある40~50代の創業社長

最近は、IPOを視野に入れつつM&Aを検討する「40代や50代前半の創業社長」からの相談も増加。検討の結果、IPO(新規上場株を公開する)ではなく、大企業に会社を売却する手段を選択する人も増加しているそうです。理由は、M&Aの方がまとまった額の創業者利益が手に入り、会社の成長がより期待できるから。ただし、絶対に売る!という強い意思ではなく、「いい値段がつく場合は売る」というスタンスの社長が多いようです。

M&A成約までの一般的なスケジュールは?

M&A成約までのスケジュールについても説明してくださいました。

一般的なスケジュール

  • 1.仲介契約を締結
  • 2.2ヶ月間 ⇒ 準備
  • 3.6ヶ月間 ⇒ 相手探し
  • 4.2ヶ月間 ⇒ デューデリジェンス・最終契約

実際に、1年以内に売却できるのは3~4割。1年以上かかるケースもあるそうです。
M&Aの知識が不足している顧客にとって、目安となるスケジュールが明確なのは、ありがたいこと。「3~4割が1年かけずに成約」というのは、仲介系M&A会社ならではのスピード感がありますね。

社員数200人以上!圧倒的なパワーで買い手を開拓!

他社より断然多い営業パワー

M&Aはアナログの世界。たくさんの人数を抱えて足で稼ぐことが、一件でも多く成約するポイントとなります。専門M&A仲介会社は、特にこの部分に力を入れていること。

その中でも大手となる日本M&Aセンターは、営業社員を200名以上抱えています。そのうちの100名が買い手候補を探す役割を担当。そのため、たくさんの買い手候補を集めることが可能です。
買い手企業を探す手段としては、次のような方法があるとのこと。

  • 1.大手金融系M&A会社から紹介された案件。
  • 2.提携先の士業・会計事務所、地銀・信金、証券会社・ファンドからの紹介。
  • 3.セミナー・ホームページからのお問合せやテレアポなどのコールドコールでのアプローチ。

大手金融系M&A会社(野村証券などの大手証券会社など)では、引き受ける案件に一定の基準を設けています。超大型案件以外(手数料が1億円見込めない案件)は外部に紹介しているのが現状なのです。紹介する際は、大手M&A会社側も信頼できる会社を選んでいるはず。このような点からも、日本M&Aセンターは安心できると思われます。

ちなみに、日本M&Aセンターと競合する「日本キャピタルパートナーズ」の社員数は、50人程度と少なめ。テレアポを集中的に行い、案件を集めています。もう1社、競合の「ストライク」も、社員数50人程度と少なめ。やり方は日本M&Aセンターと同じであるものの、パワーの点で日本M&Aセンターが有利とアピールされていました。

「売り手」「買い手」それぞれの役割を明確化

一つの案件に対し、「売り手担当」と「買い手担当」の両方を置く体制をとっています。これは企業を高く売るための工夫のひとつ。そのため、双方の動向や意思をきめ細かく収集し調整することが可能。偏った見方を避ける意味では、複数体制で案件を進めるというのも策といえます。

さらに、「買収した企業を使ってどのようなシナジーを出し、どう事業を大きく成長させるのか」。このような買い手に向けたストーリーを、専任部隊が作ってくれるのも魅力といえるでしょう。

案件数が豊富すぎるが故に、一社一社への
手厚いフォローは厳しいのが現実。

日本M&Aセンターの強みでもあるのが社員数の多さですが、さらにその数を上回るほどに、案件が増加している現状があります。
つまり、担当者1人が受け持つ顧客数がどんどん増加しており、全ての会社に手厚いフォローをすることは、現状では正直厳しい様子。案件数が豊富であることはメリットでもある反面、その分それぞれの会社に対してじっくりと腰を据えた対応をする、ということは難しくなります。
ただし、買い手が見つかりやすい人気企業なら、手厚いフォローも期待できるようです。

日本M&Aセンターへの相談を終えての総評

案件の多さと担当者の人柄が魅力。
しかし、業界分析力やフォロー体制に懸念あり。

日本M&Aセンターのもっともアピールしたい点が、200名という社員数(営業社員)。他社に比べ、買い手候補をかなり多く保有しているという印象があります。
また、今回の弊社の担当者は、熱意があり信頼できると実感。案件の多さがデメリットとなっているものの、この人なら自社のことをきちんと対応してくれるような気がしました。

ただ、弊社についての「下調べ」に関しては、少し物足りないという印象も。既に訪問した他の二社の方がより入念な調査を行っていたように感じられました。これは、個人の問題というよりも、案件数が多い仲介系会社ならではの特徴なのでは?というのが私の感想です。

大手金融系M&A会社が引き受けない小さい案件を受けてくれる分、手厚いフォローまでは期待できない。それが仲介系の現状ではないでしょうか。豊富な案件数で勝負する仲介系M&A会社に、「そもそもM&Aをした方がいいのか?」という前段階の相談をするのは酷な気がします。

M&A事前相談は厳しいですが、スピード優先でM&Aを成功させたい小規模な企業には日本M&Aセンターがぴったりかと思いました。